免疫

免疫とは

免疫とは、疫(病気)を免れることで、身体が生まれつき持っている病気に抵抗する、病気を癒す能力です。体内では、自己と非自己、変質した自己を区別することで体を守っています。自己と非自己を区別し、非自己を攻撃・排除します。変質した自己を攻撃・排除することもあります。免疫力(自然治癒力)がなければ、誰ひとり生きていくことはできません。

皮膚は、病原菌の進入を阻止しますし、唾液や胃液などの消化液、尿や涙などの排泄液や分泌液の中にも、病原体をやっつける物質が存在しており、健康を保つ上で重要な働きをしていますが、一般的に使われる免疫は、白血球を中心とした病気の防御システムを指します。

白血球は、血液1立法ミリメートル中に4000〜8000個存在し、外敵の侵入に対し体を守っています。
白血球は、さらに好中球、リンパ球、マクロファージ、好酸球、好塩基球に分類されます。
 
好中球は、白血球の40〜70%を占め、殺菌や血液中の老廃物を処理します。

リンパ球は、30〜50%を占め、B細胞(抗体=免疫グロブリンを作って、病原菌などの抗原を攻撃する)、キラーT細胞(ウイルスに感染した細胞を破壊する)、ヘルパーT細胞(B細胞に免疫グロブリンの産生を命令したり、キラーT細胞の成長を助けたりする)、サプレッサーT細胞(免疫細胞が外敵を全滅させると、B細胞やキラーT細胞に知らせる)、NK細胞(他の免疫細胞と無関係に存在し、特にがん細胞を監視し攻撃する)に分類されます。

マクロファージは、2〜8%を占め、病原菌や死滅した細胞、血管内壁のコレステロールなど何でも食べます。肺、肝臓をはじめ体内のほとんどの組織、血液中に存在します。悪玉コレステロールを食べたり、腫瘍壊死因子であるサイトカイン(白血球生理活性物質)を放出しがん細胞を攻撃します。

サイトカインには、19種類あるインターロイキン、α、β、γの3種類あるインターフェロン、TNF(腫瘍壊死因子)などがあります。
インターロイキンは、リンパ球を活性化し、インターフェロンはウイルスの増殖を抑えたりします。
TNFは、がんの増殖を抑えるだけでなく、発熱や睡眠、傷の治療、抗菌作用、造血作用などに深くかかわっています。

好酸球は、1〜5%を占め、アレルギー反応を緩和して、アトピーや喘息などのアレルギー疾患を治癒します。

好塩基球は、血栓を予防・改善させるほか、血液中の脂肪を低下させます。

 
細菌やウイルスなどの病原体が体内に侵入すると、好中球やマクロファージが病原体を食べたり殺菌したりします。自分たちより病原体の力が強かったり、多かったりした場合、マクロファージがヘルパーT細胞に連絡します。
ヘルパーT細胞は、B細胞に免疫グロブリンを作るよう指示し、またキラーT細胞に病原体を攻撃させます。B細胞から作られた免疫グロブリンも病原体を追撃します。
NK(ナチュラルキラー)細胞は、病原体に感染を受けた細胞を消滅させると同時に、マクロファージと共に病原体を攻撃します。
体内にがん細胞などの異物が発生すると、キラーT細胞やNK細胞が、がん細胞を攻撃し、消滅させます。がん細胞の発生は、誰にでもおこっていますが、免疫システムが正常に働けばキラーT細胞やNK細胞が攻撃し、消滅させるので、がん細胞が増殖せず、がんにならないのです。

これら白血球の働きを高めることが、免疫力を高めることになります。


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